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導入レポート もうここまで進んでいる!歯科医療における破壊的イノベーション(AR⁄ VR⁄ 3D Printing 模型)の現状

導入レポート もうここまで進んでいる!歯科医療における破壊的イノベーション(AR⁄ VR⁄ 3D Printing 模型)の現状

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宇野澤 元春 宇野澤 元春
更新日:

破壊的イノベーション(AR/VR/3D Printing 模型)が歯科界のさまざまな問題を解決

1997年にハーバードビジネススクールの教授だった故クレイトン·クリステンセン氏が提唱した「破壊的イノベーション」。既存事業のルールを破壊し、業界構造を劇的に変化させるイノベーションのことを指し、歯科業界においても最新のテクノロジー(3D Printer·XR:AR/VR/MRなど)を駆使することで、革新的な問題解決が可能になります。

現在の歯科教育および技術の習得は、勤務先のクリニックがメインであり、クリニックに指導医·専門医がいない場合、若手歯科医師の高度な技術習得には限界があります。歯科医師のスキルアップのためにウェブセミナーサイトはあるが、視聴のみのため実際の臨床に落とし込むのが困難でした。臨床現場においても、患者の術前評価は、口腔内写真や画像データを平面的に読影·解析して手術に挑んでいるので、術中に起こる可能性を事前に知ること(3次元)が困難でした。また一つの症例を複数の歯科医師が共有し体験することが困難でした。この様々な問題に対してAR/VR/3D Printing模型を用いることで、一つの症例を複数の歯科医師が共有·学習(Input)でき、さらに手術体験(Output)そしてフィードバック(Feedback)が可能となるのです。

3D Printing模型やVR/ARを用いて患者の口腔内を精密再現する「DenPre 3D Lab」

Dental Predictionが行うサービス「DenPre 3D Lab」は、実際の患者のCT·口腔内スキャンデータを基にした3Dデータを解析·構築し、3DモデルまたはVR/ARに変換するサービスです。患者口腔内を精密再現により、例えば、切開·剥離·縫合といった基本的な外科的処置や根管治療·歯根端切除術やインプラント単純埋入·G B R·サイナスアプローチ(ソケットリフト·ラテラルアプローチ)などが可能になります。術前に患者に3D Printing模型を用いて説明に使用したり、事前に手術の流れを動画に収録して見ていただくことも可能です。患者に対してだけでなく、症例の共有化によるクリニック全体の技術向上にも利用できます。

「DenPre 3D Lab」導入レポート

導入ドクター
安樂美沙子先生
導入時期
2021年12月から大学病院で働いている知人の紹介で3Dラボを利用。
「DenPre 3D Lab」利用した一例
患者:53歳・女性 既往歴・喫煙歴:なし
5年前に上顎左側犬歯を歯周病のために抜歯を行い、義歯を装着していた。義歯がどうしても合わなかったため、当院にセカンドオピニオンで来院されました。患者様は、義歯以外の補綴治療を強く希望されていました。CT画像による診断では、インプラント計画部位 の骨幅径が足りないことが確認できたため、GBRとインプラント埋入を行う計画を立てました。
資料採取から手術までの流れを下記に示します。
術前計画

技工所(株式会社アイラボ)でデジタルワックスアップを行い、そのデータをもとに理想的なインプラント埋入位置設定した。
理想的な埋入位置から逆算し、骨造成が必要とされる範囲を決定した。その際、CTから抽出した上顎骨のデータと口腔内スキャナーで撮影した口腔内のSTLデータをマージさせたホログラムを用いて、Dental Prediction代表取締役 宇野澤先生、インプラントメーカー(ケンテック株式会社)とZoomによるウェブカンファレンスを行った。
GBRに必要な骨量、位置を計測しサージカルガイドを3D Printingにより作製した。
医院においてホログラムを用いて術前に切開位置や剥離範囲を最終確認した。
骨についてはガイドとあたらない範囲からボーンスクレイパーから採取する自家骨と人工骨のミックスを予定し、メンブレンの固定はガイドの四隅をピンで固定する計画を立てた。
手術はシュミレーション通り、行われた。
術後のディスカッションもZoomによって行なった。
今回、DenPre 3D Labを患者説明に用いることにメリットを感じました。これまで紙媒体やアニメーションを用いて説明をしていましたが、3D画像を用いることで患者の理解が格段に上がり、一般的な説明だけでなく、さらに詳細な情報をお伝えすることができ、オペに積極的に取り組んで下さいました。また、Dental Predictionとの術前のzoomでのディスカッションでは、我々が意図している計画についてデジタル技術を用いて正確に遂行してくれたことで無駄のない治療を行えました。とくに、GBRの量やピンの位置の設定が3次元的にイメージすることが可能になったため、術中に迷うことなく行えたことで、手術時間の短縮となり、患者さんの負担も軽減されたと感じています。
さらに、代表の宇野澤先生自身が口腔外科出身のドクターであり、ニューヨーク大学インプラント科での留学経験から、打ち合わせでやろうとしていることについて、“出来ること”、“出来ないこと”や外科処置に関する注意事項などについて、的確なアドバイスをいただけたのも安心できました。術前の予習が正確にリアルに行い計画通りに処置を遂行できる今までにない画期的なサービスだと思うので若手ドクターには特におすすめしたいです。

宇野澤 元春
株式会社Dental Prediction代表取締役
千葉大学医学部大学院で口腔癌遺伝子の研究に従事した後、ニューヨーク大学歯学部 Advanced Program in Implant Dentistryに入学。在学中に同大学歯学部卒後研修同時通訳や海外学会·NYU School
Researchで多数のAwardを受賞。
同大学歯学部修了時、Outstanding Student Award を受賞。帰国後、2020年6月に株式会社 Dental Prediction を設立。3D Printing 模型事業を展開し、5G·XR との連携を推進している。

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