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エンドペリオ病変の治療戦略が見えてくる ホープレスの歯に立ち向かう 第4回

エンドペリオ病変の治療戦略が見えてくる ホープレスの歯に立ち向かう 第4回

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木村 文彦 木村 文彦
更新日:

新しい時代へ

VUCA(Volatility,Uncertainty,Complexity and Ambiguity)という不確実な時代に突入したと思われていた昨今、新型コロナウイルスの出現により世界は一変した。人々は外ではマスクを必ずするようになり、リアルで人と会う機会は減り、ミーティングや会議を始めとして学会やセミナーなどもほとんどがオンラインによる開催となった。従来は歯科のセミナーは圧倒的に主要都市で診療の休みの日曜や祝日などを使って行われることが多かったので、地方の先生であれば、診療時間を削ったり休診にしたりして新幹線や飛行機で開催地まで出てきて受講するということが少なくなかった。

その点オンラインセミナーは時間と場所を選ばずにセミナーが受けられるという点で画期的であるとも言える。自分がどこにいようとも日本中、世界中の一流の講義が以前は考えられなかったような低価格で受講できるようになってきたのである。これからは複数のコミュニティーに所属し、隙間時間で様々な学びを得ることもできるかもしれない。我々も2019年にインターアクションより書籍『その歯の保存をあきらめない。エンドペリオ病変はこう治す!』を出版したことを機にTeam Endo-perioを結成し、コロナ禍でセミナーや学会などのキャンセルが相次ぐ中、国内、国外を問わず様々な著名なゲストを迎え情報発信を行なってきた。

しかしその一方オンラインでは画面の向こうに映る映像からしか情報を得ることはできず、セミナーの空気感やその後の懇親会などの五感を使って楽しむ時間は無くなってしまった。

この失われたエンターテイメント性を取り戻すかのようにYouTubeやFacebook などのSNSを使った情報発信やトークショーなどを行う歯科関係者や企業も昨今増えてきた。中でもLive配信はコト消費から一緒にその時間を消費することに価値を求めるトキ消費としての時代の象徴とも言える。しかしながら歯科という特殊性、座学や配信のみで学べることにも限界があり、やはり手を動かして何かを体得する実習を求める声も大きい。今後はリアルとバーチャル、実習付きコースなどが融合していく世界に移行していくことになるだろう。

エンドペリオ病変はその病因論の複雑さ由にエンドだけの知識、ペリオだけの知識だけでは解決できないことがある。昨今エンドはマイクロスコープを使ってより細かい部分に、ペリオは一口腔内単位で時には患者の全身疾患にまでフォーカスを当てて診断していくような傾向にある。まさにエンドの虫の目とペリオの鷹の目が必要なのである。Team Endo-perioではFBコミュニティーにてエンド、ペリオ両方の情報発信やコースの紹介などを行なっている。end-perio.orgを参照していただき是非参加していただけたら幸いである。

木村 文彦
東京医科歯科大学卒。
神奈川県横須賀市にて2つの歯科医院を開院。
医療法人社団Zion 理事長
【所属学会】
日本歯周病学会、日本臨床歯周病学会、日本歯内療法学会、American Academy of Periodontology

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