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プロフィラキシス(予防)を成功に導くためには

問診では無く医療面接からスタート

Ⅰ 疾病情報を収集する
Ⅱ 「医療者」「患者」の関係を確立する
Ⅲ 患者教育と動機付けを行う

当院において医療面接時に記録する初診カウンセリングメモとなりますが、通常行われている問診であれば、〇〇が痛いので治してほしい、〇〇の銀歯が取れたので再装着してほしいです。でクライエントの訴えは終了し、その主訴に対して診察が進んでまいります。しかしここまで解説させていただいた医療面接をベースにカウンセリングを行っていくと、主人公となるクライエントが自身の人生を構築していく上で、歯科医院に本来何を求めているのか、ということに気づき自ら行動を起こすようになるのです。『その場限りの治療ではなく、ちゃんと治してほしい』私の健康を守り続けるためにサポートしてほしい、そのために私は何を行って行ったら良いのですか?とクライエント自らが着実なステップを踏みながら今までとは全く異なる歩みを進めてくれるのです。

あらためて主役は誰か???

情報収集することに焦点を絞れば、専門家としての「医療者」が主人公となりますが、「医療者と患者」共にいるからこそ、感情が動く、だから二人ともが主人公であると言えます。二人が共に人間関係を築くからこそ、お互いにそれぞれの感情が心に湧いては消え、消えてはまた新しい感情が起こって、その過程、結果、延長線上で二人の間で信頼関係が生まれます。
診療所を離れ、帰宅した患者に医療者は同伴できません。だからこそ、患者は一人でも主人公として生きていかなければならないのです。まさしく、Self Medication:セルフメディケーション=自分の健康を「患者が主人公」として創り上げていくことが非常に重要となります。

まとめ

問診ではコンプライアンスがキーワードだったが、メディカルインタビューではクライエントのやる気「アドヒアランス=自分から治療過程に積極的に参加して選択した治療法に、こだわってやり遂げようとする姿勢」が鍵になります。
今までの問診における医療者−患者関係と、メディカルインタビューの人間関係の大きな違いは、人間観、病気観、そして健康観となります。人間の身体だけで捉えようとするのではなく、患者も専門家として大切な医療者も、身体・心理・社会、そしてスピリチュアル(信念・心情・価値観)な側面も含む「人格」をもつ存在であるという基本がコンセプトになっていることとなります。
セルフメディケーション(健康に対する自己理解と意識)が確立し、主体性・自主性が育成され、主人公として歯科医療に対し真剣に取り組んでくれるようになるのです。
ぜひ全国の歯科医院さんで実践されることを期待しております。歯科医療の価値を大きく高めることができるそれが問診では得られない「Medical Interview 医療面接」の実態なのです。

辻村 傑
つじむら歯科医院グループ 総院長
1993 神奈川歯科大学 卒業
1995 つじむら歯科医院 開業
1997 医療法人社団つじむら歯科医院 開設
2008 神奈川歯科大学生体管理医学講座/薬理学分野大学院
2010 南カリフォルニア大学客員研究員/南カリフォルニア大学アンバサダー(任命大使)
2012 ハートフルスマイルデンタルクリニック/茅ヶ崎 開業
2013 インディアナ大学 歯周病学インプラント科/客員講師
2014 インディアナ大学医学部解剖学/顎顔面頭蓋部臨床解剖 認定医

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