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ストック型予防医療の理論と実践 第40回

ストック型予防医療の理論と実践 第40回

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辻村 傑 辻村 傑
更新日:

おもてなしメインテナンス2

前回、おもてなしメインテナンスには、①満足度(患者)②やりがい(スタッフ)③売上(医院)④潮流(業界)の4つの効果が必要だとお話ししましたが、今回は「①満足度(患者)」についてお話ししていきます。

歯科衛生士として仕事をしていると、あることに気が付きます。私たちは医療従事者として、患者さんの健康の維持や、悪化をしないように阻止したりと、医療行為を行なっています。ですが、これは患者さんとの信頼関係を築いているからこそできることで、良好なコミュニケーションは不可欠です。そして、良い医療と同時に、良い接客も必要になるわけです。

そのためには、患者さんが歯科に来院される際、何を思い、何を感じているのか、「患者さんの気持ち」を知ることが大切だと思い、SNSや友人、スタッフを通じてアンケートを取りました。

その返答を、「心理」「空間」「施術」の3つの項目に分け、その中でも、快適、不快の気持ちに分けてまとめてみました。

結果を見てみると、患者さんの心理としては、主に説明がなかったり、患者さんが理解していないのに、治療が進んでいったり、そういったことで患者さんは不満に思うことがわかります。

空間としては、今ですとおしゃれで綺麗な歯科が増えていると思いますが、少し前だと、暗くていかにも歯科医院、というような所が多かったと思います。暗いと怖いですよね。あとは、タービンの音が聞こえると怖く緊張する、という意見が多かったです。
施術では、とにかく痛いのが嫌、という声が圧倒的に多かったです。そしてそのことを言い出せなく不安になるようです。

これらのことを考えると、満足度を上げるためには、“患者さんが嫌がることをしない”というのも大切です。そしてそれ以上に考え方として、『限られた時間の中で、全ての空間を把握すること』が必要になってくると考えます。どういうことかというと、患者さんが医院にどんな気持ちで来ているのか、医院に来る所から始まっています。緊張と不安な気持ちで来院される方が多いと思います。私たちは、患者さんをお迎えし、施術し、次のアポを取り、お見送りをします。この限られた時間の中で、患者さんのその日の雰囲気だったり、患者さんが何を見て、何を感じて、何をして欲しいのか、何をすれば喜ばれるのか。そう言ったことを考え、相手の気持ちを思いやること、もちろん良い医療を提供することは大前提ですが、患者さんの気持ちに寄り添うことが、満足度が上がることにつながると考えます。

次回も「おもてなしメインテナンス」から「②やりがい(スタッフ)」についてお話しします。

辻村 傑
つじむら歯科医院グループ 総院長
1993 神奈川歯科大学 卒業
1995 つじむら歯科医院 開業
1997 医療法人社団つじむら歯科医院 開設
2008 神奈川歯科大学生体管理医学講座/薬理学分野大学院
2010 南カリフォルニア大学客員研究員/南カリフォルニア大学アンバサダー(任命大使)
2012 ハートフルスマイルデンタルクリニック/茅ヶ崎 開業
2013 インディアナ大学 歯周病学インプラント科/客員講師
2014 インディアナ大学医学部解剖学/顎顔面頭蓋部臨床解剖 認定医

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