メディカルインタビュー実施時の席の位置関係
チェアサイド編 アシスタント&歯科医師
Aの位置では説明用パンフレットを見ながら説明する時に有効となります。チェアサイドコンサルテーションにも有効。
Bの位置ではクライエントの意見を聴く、世間話を聴く時などに有効。
Cの位置では歯科医師が患者さんに治療説明、抜歯やインプラントなどの診断やネガティブな内容を説明し理解してもらう際に有効。
ケアルーム編 歯科衛生士
Aの位置では、メインテナンスメニューの紹介、選択、当日のメインテナンスメニューの説明などの際に有効なポジションとなります。
Bの位置では、ブラッシング指導、ホームケア指導などの際に有効。
Cの位置では歯科医師が患者さんに治療説明、抜歯やインプラントなど診断やネガティブな内容を説明し理解してもらう際に有効。
ここまでは、対クライエントとのポジショニングの基礎知識となります。日常臨床において、こんなちょっとしたアプローチでクライエントを快適にもし、不快にもし、理解が得られにくかったり、意図が伝わりやすくなったりするのです。ぜひ皆さんの臨床に取り入れてみてください。今までとはきっと異なるクライエントの反応を実感できることと思います。
予防医療成功の要 患者の主体性を引き出す医療面接
「Medical Interview 医療面接」
The medical Interview Approach,by tsujimura Dentale office 2016 Steaven A.Cohen-Cole:The medical Interview:The Three-Function Approach,Mosby Year Book.1991
問診 History taking から医療面接 Medical Interview へ
今までは医療提供者側から一方的に質問形式で次々と訪ねていく「問診History taking」をするのが当たり前でした。しかし「生活習慣病」のような病気の治療には、従来の方法では上手くいかないという反省が起こり始めました。
現代の生活習慣病の原因はさまざまで、患者の日常生活の中の個人的な習慣や行動、それも身体的・環境的・物理的条件だけでなく、心理的な状況、人間関係などの社会的ストレスも深く関わっていることが解明され、これらのように患者からの自己申告がなければ治療に必要な情報を得ることが不十分となります。
つまり一方的な質問や問診が主役であった長い医療の歴史は終わりを迎えるべきだと言えるのではないでしょうか?
次からいよいよ、医療面接についての解説に入ります。